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寺崎弁護士の法律の窓川口事務所 協力弁護士 寺崎時史氏
「会社の従業員の給与債権に仮差押がなされた場合、会社はどうすればいいのでしょうか。」

ある日、会社に「仮差押決定」という書面が裁判所から送られてきました。主文は、債権者の債務者に対する債権執行を保全するため、債務者の第三債務者(この場合の会社のことです。)に対する(給与)債権を仮に差し押える、というものです。
 仮差押決定には「第三債務者の陳述書」という裁判所からの照会が同封されています。
 当該債務者の在勤の有無、支払の意思の有無、支払日、給与の額、他の差押えの有無等についての照会です。この照会に対して、当該従業員(債務者)に事情を聞くと、従業員は会社に「辞めたことにしておいて」と言ってきました。もちろん、会社がこのようなことをすると、債権者を害することがありますので、この場合には、会社は債権者に対して損害賠償義務が発生します。
 仮差押決定が届いたら、会社は、当該従業員の手取り給与が44万円までならば、その4分の1を従業員に支給することができません。会社は、仮に差し押さえられた金額について、供託をすることができます。




味の素の看板しかし、ここからが苦難の始まりです。研究室での実験は成功しても、事業化までには技術的に解決しなくてはいけない問題が山積みです。実験を始めて2年が経過し、資金も底をつこうと言う頃、ついに生産のメドがつきました。「味の素」誕生の瞬間です。
明治42年5月、大枚をはたき新聞広告を打ち味の素を発売しましたが、スタートは芳しいものではありません。
それもそのはず、世間では味の素が何なのか、どんな用途なのかさっぱり分からないわけです。今も昔も、新商品を市場に定着させるのは困難であることに変わりはありません。
初代味の素しかも初めて世に出た商品、困難は通常の比ではないことが容易に想像できます。
味の素がどういう性質の調味料か伝えるため、宣伝にはアイデアの限りを尽くしました。今ではお馴染みとなった、電車の吊り広告、電飾看板、店頭の吊り看板など、味の素が最初に手がけた画期的な広告手法です。また信用を得るためには、権威を必要とすることに着眼し、政治家・財界人・文化人等に商品を売り込んでいきました。



こうした三郎助の捨て身の努力は、息子・三郎に受け継がれ、次第に味の素は世間に認められるようになります。その後もいわれのない誹謗中傷や、特許期限の問題など数多くの障害がありましたが、ここでも三郎助の巧みな語り口で難局を凌ぎました。こうした数々の苦難を乗り越え、うま味調味料「味の素」は、他社の類似品が入り込む隙のないほど広く家庭に浸透しました。
三郎助を紹介した文献には、いずれも彼の交渉力のすごさが紹介されています。説得に際して、相手の立場を尊重し決して一人勝ちはせず、常に人間関係を大切にしてきた三郎助。
それは現在でも忘れてはならないビジネスの基本です。(丸山)

味の素川崎工場

<<参考にした資料>>
  「販売戦略の先駆者 鈴木三郎助の生涯」中央公論社  「創業者の研究」光人社 J-NET21 HP、味の素HP


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