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1年の締めくくり 年末調整 のご準備を!

早いもので今年も残すところ、あと2ヶ月となりました。これから年末にむけて、何かと慌しくなる時期です。給与業務においても、源泉所得税の清算業務「年末調整」の時期になります。年に1度の業務なので、段取りなど作業に手間取る方も多いはず。スムーズに業務をすすめるため、早めに準備に取りかかりましょう!


税制改正により、今年の年末調整では次の点が変更になりますので、ご注意ください。



年末調整では、従業員の皆様からきちんと書類の提出をしてもらうことが先決です。お早めに必要書類をお知らせし、提出してもらいましょう。

老年者控除の廃止

給与所得者本人が65歳以上で、かつ、合計所得金額が1,000万円以下である場合に適用されていた老年者控除(50万円)が廃止されました。

社会保険料支払い証明書類添付の義務化

これまで証明書の添付が必要なかった国民年金の保険料および国民年金基金の掛金について、支払をした旨を証明する書類の添付または提示が義務付けられました。また、年末調整後に作成する源泉徴収票の摘要欄に「国民年金保険料等の金額」を記載しなければなりません。

住宅借入金等特別控除の適用拡大

一定の耐震基準を満たす中古住宅が控除対象に追加されました。適用となるのは、自己の居住用として平成17年4月1日以後に取得した中古住宅です。

◎給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(すでに提出いただいている申告書については、記入内容に変更がないことを確認してください・・・住所変更、結婚、出生、など)

◎給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書

○給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書 および 年末残高等証明書

○保険料の支払が確認できる書類(生命保険料の控除証明書、国民年金保険料支払いの領収書、など)

○平成17年分源泉徴収票(今年途中入社の方)

◎・・・全員提出 ○・・・対象となる方のみ提出 (高谷)


近代経済人からの教訓「セラミック王国の基礎を築いた「大倉和親」」


世界に通じる日本の製造業というと、自動車や電機と誰もが思い浮かべることでしょう。しかし、戦後の「トヨタ」や「ソニー」などに先駆けて日本発の世界ブランドを確立したのは陶磁器「ノリタケ」です。そして、ノリタケというと食器のイメージが強いかと思いますが、日本陶器(現ノリタケカンパニーリミテド)の初代社長である大倉和親は、食器にとどまらず、碍子・点火プラグ・衛生陶器・タイルにおいて業界トップである日本碍子(現日本ガイシ)・日本特殊陶業・東洋陶器(現TOTO)・伊奈製陶(現INAX)などを育て上げ、伝統工芸的であった製陶産業を近代的なセラミック産業に導いた人物です。 大倉和親は、明治37年、森村市左衛門率いる貿易商社「森村組」によって洋食器の陶磁器製造を本格的に行うため名古屋に設立された日本初の本格的な製陶工場である「日本陶器」の初代社長に抜擢されました。
大倉は、森村市左衛門の右腕であった大倉孫兵衛の長男で、慶応義塾を卒業後森村組に入り、ニューヨークのビジネスカレッジにて米国流ビジネスを学んだ後、森村組のニューヨーク店勤務、29歳で日本陶器の初代社長に就任、というエリート中のエリート。日本陶器の幹部には森村組の幹部である父の友人・知人も多く、いわゆる



大倉和親氏「2代目のお坊ちゃん」と見られていました。しかし、大倉は陶磁器製造において、ユニフォーミティー(均質化)の追求という品質第一主義を打ち出し、ヨーロッパから導入した最新の機械を使用、製品一品ごとに精細な原価計算をするなどの生産管理システムを導入、品質と効率の確保を目指し、職人の経験と勘に頼った家内工業から近代産業へ脱皮させていったのです。その過程においては、会社設立の目的だった輸出用純白硬質磁器のディナーセットの製造もなかなか進まず、昔気質の職人達の欧米流生産システムに対する戸惑い・反発もあり、創業以来の技術長を解任するという苦渋もありました。ただしそれにより、近代的生産システムを理解できる技術者を採用、世代交代を進めて、創業から10年の歳月をかけてディナーセットを完成させることができ、アメリカにおいてノリタケブランドは欧州製品と肩を並べるまでになっていきました。 大倉には、語録や逸話というものはあまり残っていません。


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